源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
カナダ=エスキモー
imagesCAFR2RFE.jpg

カナダ=エスキモー
本多勝一【著】
朝日新聞社(朝日文庫)刊
1981(昭和56)年9月発行


まづタイトルの話。『カナダ=エスキモー』。中黒(・)ではなく、等号(=)が駆使されてゐます。すると「カナダ」と「エスキモー」は同義なのか?
いやいや。これは、本多勝一氏独特の用法なのでした。

本多氏いはく、読点と中黒の役割をはつきり分けなければいけない。たとへば事象を列挙する時、「錦之助、橋蔵、千代之介、扇太郎の四人は...」と書きますと、読点の本来の用法から逸脱するので、かかる場合は中黒を用ゐるのださうです。
そして外国人の姓名の間に入れる記号は、「ダン・ユマ」のやうに中黒ではなく「ロバート=ダンハム」みたいに等号を利用するといふことです。外来語の単語を繋げる場合もおんなし。ゆゑに『カナダ=エスキモー』となる。
正確ぢやないかも知れませんが、大体さういふことのやうです。

さて『カナダ=エスキモー』は、本多氏のごく初期のルポルタージュ『極限の民族』三部作の第一部にあたるものであります。本作によつてスタア記者・本多勝一は誕生したと申せませう。
初期作品といひながら、すでに本多節は全開であります。
特に「ソリ犬」についての記述。犬は甘やかさず、厳しく接します。動物愛護団体のメムバアが読むと「残酷だ」と非難するでせう。しかし彼らは、ペットショップで値札を付けられ陳列されてゐる犬や猫を見ても平気なのですね。こちらの方がよほど残酷ではありますまいか。

ま、いい。読めば分かることであります。
今日はここらで御無礼します。

カナダ=エスキモー (朝日文庫)カナダ=エスキモー (朝日文庫)
(1981/09)
本多 勝一

商品詳細を見る


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://genjigawa.blog.fc2.com/tb.php/131-56653876
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック