源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
北京の秋
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北京の秋(ボリス・ヴィアン全集4)
ボリス・ヴィアン【著】
岡村孝一【訳】
早川書房刊
1980(昭和55)年4月発行


更新が滞り、さうかうしてゐる内に早くも年末がやつてまゐりました。巷の人々は皆浮かれ、街に繰り出してゐるのであります。
先達ての金曜日には、名鉄豊田市駅前もごつた返し、タクシーの客待ちが東口・西口とも100人超といふありさまでした。さう、このわたくしも、その浮かれる群衆に混じる一人であつたといふ訳であります。

かうして見ると、三河線のやうなローカル線でも、立派に人様の役に立つてゐることが分かります。しかし、砂漠の真真中にもし鉄道があつたら...? そんな鉄道に誰が乗る? そもそも砂漠に鉄道を敷設しやうなどとは、普通の堅気人なら考へないでせう。
ところがボリス・ヴィアンの世界では常識は通用しないのでした。それが『北京の秋』であります。

アマディス・デュデュはバスに乗らうとしてゐました。しかし様様な妨害に遭ひ、中中乗れないのであります。やつとのことで乗つたバスは、エグゾポタミーなる土地へ向つて走り続けます。
クロード・レオンは心ならずも殺人を犯し、世捨人になるべくプチジャン師に導かれてエグゾポタミーを目指します。
アンヌ(男)は偶然知り合つた男の代役としてエグゾポタミーへ赴く契約を結びます。そして友人のアンジェルと、アンヌの彼女・ロッシェルも一緒に行くことに。
医者のマンジュマンシュ教授も、キャンプの主任医師として招かれます。助手のインターンともども、エグゾポタミーへ。

主要人物が続々とエグゾポタミーへ集結します。エグゾポタミーとは、巨大な砂漠。そこに立派な鉄道を建設するといふのが、『北京の秋』の粗筋。文字通り粗筋ですが、まああまり筋は重要ではないみたいです。
登場人物たちは、常に読者の意表をついた行動を起します。読者は読みながら迷宮に迷ひ込む自分を感じ、不安に苛まれますが、まあ言つてみれば心地良い不安ですね。

説明するより読んでもらふのが一番ですな。残念ながら文庫化はされてゐないやうですが、ま、古本屋でも覘いて見てくださいな。

ボリス・ヴィアン全集〈4〉北京の秋ボリス・ヴィアン全集〈4〉北京の秋
(1980/04)
ボリス・ヴィアン

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