源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
蟲 (角川ホラー文庫)蟲 (角川ホラー文庫)
(1994/04)
坂東 真砂子

商品詳細を見る


坂東眞砂子【著】
角川書店(角川ホラー文庫)刊
1994(平成6)年4月発行


先日55歳の若さで亡くなつた坂東眞砂子さん。所謂ホラア小説はあまり読まないこともあつて、彼女の小説は未読でありました。
今回、一丁読んでみませうと本屋に向ひ、代表作が何なのか分からぬので「第1回日本ホラー小説大賞佳作作品」と高らかに謳ふ『蟲』を選んでみました。

...本屋に勤めてゐた頃、著名人が亡くなるとその著書を買ひに求める客のことが理解できませんでした。一方の書店も「追悼フェア」なるものを催して、死者をネタに商売をする。何となくイヤでしたね。
ところが、現在は自分が同じ行動をしてゐるなあ。これはどういふことですかな。

タイトルは虫ではなくて蟲。三つも虫が重なると、うぞうぞとその辺を這ひずり回るイメエヂが強くなつて、まあいかにもホラー小説に相応しい。同じ字を三つ重ねる漢字は何かと迫力がありますな。「轟」とか。
さういへば、以前佐賀県で「焱の博覧会」なるイヴェントがありましたね。その時は「あれ、ホノオつてこんな漢字だつたつけ。火が三つもあるぞ」と面喰ひました。やはり「炎」よりも「焱」の方が凄みがある。

本題とは関係ないことを長々と失礼。
主人公はめぐみさんといふ主婦。出産を控へてゐます。ある時、夫が出張先の工事現場で拾つた、不思議な石の器を持ち帰りました。
それを家に置いた日から、めぐみに奇ッ怪な現象が次々と起こります。最初は気のせいだと思つてゐたが...

導入部は中中良い。これはちよつと面白さうだ。と期待して読み続けるのですが(以下略)。
視覚的なグロさに訴へる「ホラア」が巾を利かせてゐるのではないかといふ、常日頃わたくしが思つてゐる傾向が本書にも散見されます。
無論さういふのが好みの人も多いのでせうが、やはり、例へばつのだじろう氏の漫画のやうに、ストオリイ自体が怖いものは背中からゾワワーとして好きなのであります。うむ。

ぢや、また。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://genjigawa.blog.fc2.com/tb.php/154-467c6ea7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック