源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
日本の聖域
日本の聖域 (新潮文庫)日本の聖域 (新潮文庫)
(2012/10/29)
「選択」編集部

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日本の聖域(サンクチュアリ)
「選択」編集部【編】
新潮社(新潮文庫)刊
2012(平成24)年10月発行


選択」といふ雑誌があります。本屋では扱つてゐなくて、基本的に宅配でしか購読できません。ゆゑに知名度は今ひとつでせうか。本屋に勤めてゐた頃も、問ひ合はせなどを受けた覚えは全くないのです。
これが「いきいき」になると話が違ひ、新聞に最新号の広告が出ますと、たちまち「ありませんか」と聞かれます。「書店ではお求めになれません」と明記してあるにもかかはらず、「書店にはない雑誌なんですけど、お宅(わたくしが勤めてゐた本屋のこと)には置いてゐませんか、と意味不明の問ひ合はせも珍しくありませんでした。あなた、自分で「書店にない」と言つてゐるぢやありませんか。

まあつまり、あまり「選択」は読まれてゐないのだな、と推測されます。総合情報誌との触れ込みで、真のヂヤアナリズムを標榜する「選択」。
扱ふジャンルは、国際問題、国内政治、国内経済、社会・文化の4ジャンル。タブーや聖域なく問題点を抉るとして、中中威勢が良いのです。
その「選択」にあつて、「日本のサンクチュアリ」なる連載があり、これが本誌の名物のひとつとか。ここでいふ「サンクチュアリ=聖域」とは、「公共事業や医療制度など、長年触れられるままであったがゆえに、無駄や利権の温床となってしまった、黒々とした領域」(「はじめに」より)を想定してゐます。おお。おお。

本書では、われわれ国民の財産を喰ひつぶし、生命すら脅かす組織・制度を遠慮なく弾劾してゐます。
交通安全協会・NHK・国立がんセンター・「独立行政法人」ども・厚生労働省・東京高等裁判所・児童相談所・入国管理局・日本相撲協会等等...まあこれらを読むと、わたくしどもの生命財産は実に危機的状況にあることが分かります。途中で読むのがイヤになりますなあ。ああ、日本つて...

多くの人の目に触れるべき内容かと思ひますが、「選択」編集長によると、あまり読者の獲得には積極的ではないやうです。「数を目的としないため、「選択」は余計なしがらみにとらわれることがない」(「はじめに」より)と書いてゐますが、いまいちその根拠が分かりませんね。
数をめざすことと、タブーに挑戦することは必ずしも相反するものではないと存じます。横槍が入れば、それをそのまま記事にすれば良い。せつかく大手マスコミが報道しないやうな記事を載せてゐるのに、解せない方針ではあります。
まあわたくしも別段「選択」の宣伝をするつもりもありませんので、良いのですがね...

ぢや、失礼。

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