源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
鉄道旅行のたのしみ
鉄道旅行のたのしみ (角川文庫)/宮脇 俊三

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鉄道旅行のたのしみ
宮脇俊三【著】
角川書店(角川文庫)刊
2008(平成20)年11月発行


先月のダイヤ改正ではまたしても多くの別れがあり、テツと呼ばれる方々からは怨嗟に近い声が寄せられてをります。
即ち、夜行列車のさらなる削減や初代「のぞみ」300系の引退などであります。
「日本海」には何度か乗りましたが、愛知県在住のわたくしはいつも、新幹線と「しらさぎ」で敦賀まで出て、そこから乗つてゐました。一度くらゐ大阪から乗つてみたいと勘案してゐましたが、実現する前にのうなつてしまつた。

300系「のぞみ」はデビュウ時、早朝の1本が名古屋駅・京都駅を通過するとして話題になりました。新横浜に停車させたかつたことと、東京-大阪間2時間30分運転を実現したかつたからなのですが、この電車の限界をイキナリ見せ付けられたやうで悲哀を感じたものです。

テツ旅派からは、年々鉄道旅行の旅情が失はれてゐると嘆きの声が聞かれます。
しかし鉄道会社は、一部のテツのために車両を走らせてゐる訳ではないので、まあ詮無いことです。

さて宮脇俊三さんの『鉄道旅行のたのしみ』を読みますと、旅のたのしみは実に多様で、素養や嗜好が違ふ各人で千差万別であることが改めて分かるのであります。
一般に何となく「古いもの=興味津々」、「新しいもの=ツマラナイ」といふ図式があるのではないかと感じるのですが、宮脇氏の文章に魅せられた人は、どんな車両、いかなる路線に乗らうが愉悦を得られるでせう。

カッコイイと思つたのは、鉄道に乗つてゐて一番の楽しみは「居眠り」であるといふところ。中中言へない言葉であります。
知らぬ間にまどろんで、はつと気付くと汽車が走つてゐる。確かに最高の贅沢と申せませう。
鉄道マニアの代表みたいにいはれてゐた時期もありましたが、ひよつとしたら宮脇氏は、いはゆるテツとは対極に立つ人ではないでせうか。
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