源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
時刻表2万キロ
時刻表2万キロ (角川文庫 (5904))時刻表2万キロ (角川文庫 (5904))
(1984/11)
宮脇 俊三

商品詳細を見る

時刻表2万キロ

宮脇俊三【著】
角川書店(角川文庫)刊
1984(昭和59)年11月発行



JTBの「時刻表」が創刊から通算1000号を迎へたさうです。月刊誌なので、1年に12冊しか発行されません。それで1000号ですよ。大したものですなあ。
さういふ「時刻表」ですから、古くから多くの愛読者がゐました。

宮脇俊三さんもその一人で、時刻表の最新号が発売されると、その晩は何時間も読み耽る、と書いてゐます。そして読むだけでは飽き足らず、実際に「時刻表に乗る」ための旅を長年続け、つひには当時の国鉄全線を乗りつぶしてしまつたといふことです。

本書は、その体験を綴つたノンフィクションでありますが、鉄道マニヤの自慢話ではありません。むしろ「児戯に類する行為」などと卑下し、すべてに控へ目で、抑制が効いてをります。万人に薦められる文章と申せませう。

その宮脇さんが逝つて早6年。現在では知識の豊富なライターが数多く活躍してゐますが、情報中心に偏する印象があり、いったんダイヤ改正があれば、たちまち存在価値を失ふ文章が案外多いのです。
文章自体の魅力で読ませる、宮脇さんを継ぐ紀行作家はもう現れないのでせうか...

スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://genjigawa.blog.fc2.com/tb.php/201-7230616f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック