源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
在宅で死ぬということ
在宅で死ぬということ (文春文庫)/押川 真喜子

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在宅で死ぬということ
押川真喜子【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
2005(平成17)年11月発行


毎日があつといふ間に過ぎて行くのであります。毎日忙しい忙しいでやり過ごしてゐますと、いづれは自分も死ぬのだといふことを忘れてしまひます。

押川真喜子さんの『在宅で死ぬということ』を読むと、自分は貴重な遺された時間を垂れ流すやうに浪費してはゐないか、と自責の念に苛まれてしまふのでした。
さらにわたくしなどは、死に際などはあまり考へず、たとへば近親者に看取られながら死ぬイメエヂはつかめないのであります。
落ちぶれて、どこかの橋の下で凍死か餓死するくらゐが自分に相応しいかな、とも思ひます。

それに比べたら、本書に登場する人たちの、何と強靭な精神であることでせうか。
もちろん家族の支へなしには到底不可能であります。それぞれの「覚悟」が求められます。
そして何より、押川さんたちのやうな訪問介護のメムバアがゐてこその在宅死であることだなあ。本日もどこかで誰かのために訪問介護は行はれてゐることでせう。頭が下がるのであります。

最終章に、著者自身の父君のケースが書かれてゐます。タイトルに「在宅医療の限界」とありますやうに、実際にはうまくいかないことが多いのでせう。
自らの死に際を考へるのに、早すぎるといふことはありますまい。誰もが自分の問題として捉へるべきものと申せませう。

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