源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
ヴェニスの商人
ヴェニスの商人 (新潮文庫)ヴェニスの商人 (新潮文庫)
(1967/11/01)
シェイクスピア

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ヴェニスの商人
ウィリアム・シェイクスピア【著】
福田恆存【訳】
新潮社(新潮文庫)刊
1967(昭和42)年発行


中央大学の教授をなにした犯人が捕まつたさうです。良く分からぬが、教授に不満を抱いてゐたといふ話であります。逆恨みとは怪しからぬ。今後調べが進めば、より動機がはつきりするのでせう。
翻つて自分の学生時代、自らの怠惰な学習態度を思ひ起す時、担当教授に申し訳なかつたなあ、などと考へます。
ある時、フランス文学の先生が、「散文詩」についてのレポートを提出せよ、と我々に課題を出したことがあります。仏文学のレポートにもかかはらず、散文詩なら何でもいいだらうと私は沙翁の作品を論じたレポートを呈してしまひました。これはひどいですね。この時先生は何も言はなかつたが、その後2年ほど経過した頃に、突然この件を難詰されたものであります。当時いかにシェイクスピアを愛読してゐたかが分かります。

さて、ポーシャは法廷にて、男装の若い法学士として登場します。悪役シャイロックは、借金のカタに債権者の胸肉1ポンドを要求してゐますが、ポーシャは「それを許す」と認めます。シャイロックはポーシャを自分の味方と思ひ「名判官ダニエル様の再来だ」などと言つたりします。ところがポーシャは、「肉を切つても良いけど、血は一滴も流すなよ」と無茶なことを述べるのです。一休さんでも無理でせう。裁判員制度が開始されますが、一般市民でもさすがにかうは申すまい。
シャイロックは踏んだり蹴つたりの結末を迎へますが、その存在感から本作を「シャイロックが主役の悲劇作品」と論ずる人もゐるとか。それはちよつと...違ふよね。

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