源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
津軽通信
津軽通信 (新潮文庫)津軽通信 (新潮文庫)
(2004/10)
太宰 治

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津軽通信
太宰治【著】
新潮社(新潮文庫)刊
1982(昭和57)年 1月発行
2004(平成16)年10月改版


本日6月13日は太宰治の命日となつてゐます。ちなみに「桜桃忌」は6月19日で遺体が発見された日ださうです。その日は偶然にも誕生日と重なつたこともあり、19日を記念日としてゐるのでした。
それにしても、今年は生誕100周年で、太宰作品がいくつも映画化されますが、興行的に大丈夫なのでせうか。聞いたところでは、『ヴィヨンの妻』『斜陽』『パンドラの匣』そして『人間失格』...
うまく映像化できるのか、心配になるやうな作品ばかりですね。新聞記事で読んだところでは、『人間失格』は最後が余りに陰惨なので、映画では救ひのあるラストシーンに変へるとか。映画は原作に忠実に作る必要はないけれど、それはちよつと違ふのではないかな...ま、公開は来年らしいので、のんびり待つとしませう。

この『津軽通信』は、それまでの新潮文庫版に未収録の短編が収められてゐます。作風もいろいろ変化に富み、太宰作品としては傍系に属すると思はれる作品群ですが、まことに興味深い1冊であります。志賀直哉に酷評された『犯人』も収録されてゐます。志賀の批判は当つてゐないと存じますが、少し読むのは辛いですね。完成度は高いと思ふけれど、最後の落ちも含めて、救ひがないといふか、ハードボイルドである。
それでもなほ、本書は読んで欲しい1冊。ある意味、太宰の長編・中篇数冊分の精粋を含んでゐます。よろしく。

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