源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
江分利満氏の優雅な生活
江分利満氏の優雅な生活 (新潮文庫)江分利満氏の優雅な生活 (新潮文庫)
(1968/02/22)
山口 瞳

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江分利満氏の優雅な生活
山口瞳【著】
新潮社(新潮文庫)刊
1968(昭和43)年2月発行


中学生の頃に一度読んでゐる筈なのですが、その時の読後感を覚えてゐないのです。
タイトルからして、軽妙でユウモワに満ちた読み物かと思つてゐましたが、なかなか重く深刻な話が多い。作者の自伝的な小説でせうか。江分利の新婚時代の記述はしんみりさせられるし、父親との関係は緊張感がありはらはらします。といつても一貫した筋がなく、何とも捉えどころのない作品ですね。江分利満に仮託した「山口瞳の生活と意見」ですかな。少し鬱屈したやうな記述も散見されます。執筆当時はまだサントリーに在籍してゐたといふことなので、何か屈託があつたのか。

かういふ江分利満ですが、発表当時は直木賞を受賞して、映画化されたり、評判をとつたやうです。
私は未見ですが、岡本喜八監督・小林桂樹主演で東宝で制作されたとか。いつたいどのやうな脚本に仕上げたのか、原作からは想像もつきませんが。
昭和30年代の世相は、今の人たちにどのやうに映るのか。私の年代では、幼き日々と重なる部分がありますが、自分より若い人は、そもそも本書を手に取るのか? なんてことを思つてしまひます。サントリー文化人も、どんどん遠くなる...

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