源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
雷蔵、雷蔵を語る
雷蔵、雷蔵を語る (朝日文庫)雷蔵、雷蔵を語る (朝日文庫)
(2003/09)
市川 雷蔵

商品詳細を見る

雷蔵、雷蔵を語る
市川雷蔵【著】
朝日新聞社(朝日文庫)刊
2003(平成15)年9月発行


1969(昭和44)年の今日、不世出の時代劇俳優・市川雷蔵が37歳の若さで他界しました。もう40年になるのですねえ。そこで私も、『雷蔵、雷蔵を語る』を語ることにしませう。
内容は後援会の会誌に寄稿したものをまとめたものです。あまり自分の事を語らない人といふ印象がありますが、実に率直に思ひを綴つてゐますね。
映画界(といふか、大映)の現状を憂える記述も多いです。これは、やはり良い映画を作りたいとの信念があるからでせう。何しろ当時はスターシステムですから、大映に限らず人気映画俳優は毎月のやうに主演映画の封切があつたのです。これが粗製濫造につながるのは容易に想像がつくでせう。
まさに俳優たちは、映画会社にとつて「商品」そのものだつたのである。特に大映の永田、新東宝の大蔵両氏は、しばしばさういふ発言をして反感を買つてゐました。
共演した女優たちについて書いてゐますが、これが面白い。小川真由美さんの鼻が立派すぎて、キスシーンでは鼻がかちあひ、はなはだ困つた、とかね。

実際に雷蔵を見たくなり、『眠狂四郎無頼剣』のDVDを引つ張り出す。これは良いですよ。眠狂四郎シリーズでは、『勝負』『炎情剣』『無頼剣』が私の好みであります。これらはすべて三隅研次監督によるもの。三隅監督は大映の娯楽時代劇映画では一番と私は思つてゐます。ちなみに彼は、円月殺法の時に残像を表現しません。それも好感が持てます。
『無頼剣』については、敵役の天知茂が良い。新東宝の倒産後、大映に移籍した彼ですが、やはり外様の悲しさか主演は撮らせてもらへなかつたやうですね。原作のシバレンさんは、この映画を評価しなかつたさうですが、傑作であることに相違はありません。
『忍びの者』や『濡れ髪』もまた見たくなつてきました...やはり良い役者です。

スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://genjigawa.blog.fc2.com/tb.php/231-e58bc0b1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック