源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
名鉄パノラマカー
名鉄パノラマカー JTBキャンブックス名鉄パノラマカー JTBキャンブックス
(2001/01)
徳田 耕一

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名鉄パノラマカー
徳田耕一【著】
JTB(キャンブックス)刊
2001(平成13)年1月発行


パノラマカーをご存知でせうか。
愛知・岐阜両県に住む人々の間ではかなり知名度があると思ひますが。
名古屋を中心に路線を伸ばす名古屋鉄道(以下「名鉄」)の看板車両として、長年地元民に親しまれてきました。
1961(昭和36)年のデビウですから、もう48年前といふことになりますが、登場時はその奇抜なデザインと真つ赤な(スカーレットといふらしい)車体で、乗客の度肝を抜いたやうです。さもありなむ。現在でもそのフォルムは色褪せることなく、抜群の存在感を誇つてゐます。なにしろ運転席を2階に上げて、最前列まで客席なのだから、無人運転と勘違ひした人も多かつたと聞きます。
そして、あのチャアミングなミュージックホーン。現在30-40代の愛知・岐阜県人で子供の頃に「どーけーよー、どーけーよー」と口ずさまなかつた人はゐるのでせうか。

そのパノラマカーも、遂に完全引退の日が迫つてきたのであります。既に定期運用からは外れて、現在はイベントなどで限定復活してゐました。
しかし、名鉄のHPによりますと、来る8月30日(日)、いよいよ最後のサヨナラを迎へるとのこと。私は悲しくて仕方がないのであります。しかも当日は私は仕事が入つてゐて、見に行けないのであつた。
しかし、もし私がその場面に居合せたならば、必ず号泣するに相違なく、見苦しいところを見られずに済むのは幸ひであります。(自分は列車を見ただけで涙ぐむことがあるので、よく人から不審がられます)

ところで私の家に宅配される新聞の地域欄には、芥川賞作家・諏訪哲史氏のエッセイが連載されてゐますが、何と彼はかつて名鉄に在籍しパノラマカーを運転してゐたとのことです。それだけで一気に諏訪哲史さんの愛読者となりました。アサッテの人しか知らないけど。

著者の徳田耕一さんは中京圏の鉄道事情に関しては他の追随を許さぬ存在で、自身の結婚式の2次会をパノラマカー車中(もちろん走行中)で行つた人であります。本書の著者としてこれ以上の適任はありますまい。
地元の鉄道に対する愛情が溢れてゐます。そして全国の人々にアピールしたい! といふ心意気が窺へます。きつと最終日には取材に訪れることでせう。
パノラマカー愛好者の方々へ:当日は私の代りに現地を訪れて、涙を流してください。

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