源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
ヤクルト・スワローズ 栄光への道
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ヤクルト・スワローズ 栄光への道
豊田泰光【著】
日新報道出版部刊
1978(昭和53)年10月発行


クライマックス・シリーズとやらで我がスワローズは、呆気なく中日球団に敗れ、今年のすべての試合が終つたのでした。まあ順当なところでせうね。Aクラスとはいへ、借金を抱へたチームが日本シリーズへ進出しては世間がかまびすしいでせう。ま、来年来年。
とはいへ、やはり口惜しいので、こんな本をとりあげてしまひました。一種の鬱憤晴らしと申せませうか。
今から31年前にスワローズが初優勝した時に、野球解説者の豊田泰光さんが書き下ろした優勝への軌跡を記したものであります。珍品ですね。

豊田さんといへば、雑誌で「オレが許さん!」などと辛口評論で有名ですが、本書の性格上、ご祝儀的な筆致です。
しかし指摘すべきところはやはり手厳しい。特にこの年の優勝は、完全に「打高投低」であり、左右両エースといはれた安田、松岡でさへ防御率はそれぞれ3.93、3.75と優勝チームの主戦投手としては物足りないのでありますが、その点に関して豊田さんは容赦はありません。同時に、キャンプからの改善案も提示するなど、解説者の顔をのぞかせてゐます。

そして優勝争ひの末敗れた長嶋巨人(第一次)に対しては、より厳しい指摘をしてゐます。
一言で言へばV9時代の中心選手たちに未だに往年の力があると勘違ひして、若手を育てることもせず、敗れるべくして敗れたのであると。川上野球を継承できなかつたのであります。
一方、当時のスワローズ監督・広岡達朗氏は川上哲治氏とは犬猿の仲と言はれてゐたが、実は広岡監督がスワローズにて川上野球をしたとの指摘があります。今ではこの見方が一般的ですが、おそらく最初の指摘をした一人が豊田氏でした。

さて来年は高田監督の3年目。開花を期待して、筆を擱くとしませう。

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