源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
中国という難問
中国という難問 (生活人新書)中国という難問 (生活人新書)
(2008/12)
石川 好

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中国という難問
石川好【著】
日本放送出版協会(生活人新書)刊
2008(平成20)年12月発行


世に跋扈する「中国崩壊論」や「中国脅威論」。なるほど本屋へ行けば、必ずさういふ内容の書物が海外事情コーナーを賑せてゐます。しかし本当に中国は崩壊の危機にあり、脅威なのか。
さういふ論調に違和感を覚えた著者が、自らの体験から独自の中国論を展開します。

著者は本書のキーワードとして、中国は「大きい」「広い」「深い」「多い」といふ言葉を多用します。それぞれ「とてつもなく」といふ副詞が付くやうです。
歴史的に見て中国は統一と分裂を繰り返し、その度にこれらの4つのキーワードは更に進化してきたといへます。
これらの基本的な認識無しに中国を語らうとしても、それは皮相的なものにとどまり、あくまでも我々日本人の視点からしか見えない。逆に言へば、この中国の「大きさ」「広さ」「深さ」「多さ」に気付いてゐるならば、さう簡単に隣の大国が崩壊する、などとは発言できないだらう...といふことだと思ひます。
ここで慌てて付け加へますと、著者は決して中国礼賛をしてゐる訳ではありません。むしろ問題が多過ぎると再三述べてゐます。よく共産党の言ひ訳に使はれる「中国の特色ある社会主義」といふ言葉も「詭弁」と切り捨て、「困難な時代を迎える現代にふさわしい哲学的思考を生み出さざるを得ない」と求めてゐます。
さういへば私も中国人の友人が結構ゐますが、中国が抱へる問題を指摘したりすると、大方「中国は日本と違ふのだ!」と誤魔化します。まあ私もそれ以上追及しませんが。

そして石川好氏は、今後の国際社会における日本の行動についても言及いたします。中国をはじめとするアジア諸国への「謝罪」問題については異論もあるでせうが、傾聴すべき部分が多い。とにかく我々は人任せにしすぎますね。私もすぐ人に頼るのですが。

本書は「現代中国入門」の面も持合せてゐるので、特に今まで関心がなかつたり、特別知識がなくても理解出来ます。中国が好きな人にも嫌ひな人にもお薦めするものでございます。

中国の友人談「人口13億? そんなことはない。あと2億や3億はどこかにゐるよ。戸籍なんか信用できないからね。ははは...」

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