源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
中国てなもんや商社
中国てなもんや商社 (文春文庫)中国てなもんや商社 (文春文庫)
(1999/12)
谷崎 光

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中国てなもんや商社
谷崎光【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
1999(平成11)年12月発行


著者は大学卒業後、成り行きで大阪の貿易会社に就職したのですが、そこは中国を相手に商売する商社でした。
入社初日から怒号飛び交ふ職場に圧倒される谷崎光さん。
中国から商品が納入されないので現地に問ひ合はせると、竜巻で工場が飛ばされたからもう作れない、などと平然として言ふ。Tシャツを一着手に取ると、二着・三着とくつついてゐる。まともなのが見つかつたと思へば、首が入らない。
彼ら(中国人)は、しかし決して謝らない。社員の言によると、「まず日本側の手落ちを探す、どうしてもないと、天変地異か不可抗力」なのださうです。

王課長といふ華僑が上司で、これが中中の人物。中国人だから、中国側の言ひ分に対しては冷静で、日本人みたいに怒つたりはしないのです。しかし日本の会社で働く身ですから、中国人の好い加減な仕事には妥協せず、会社の業績には大いに貢献します。彼の行く部門は、どこでも売上を倍増させるさうです。谷崎さんはこの王課長に一から仕込まれ、逞しく成長していくのです。

何を言つても暖簾に腕押し、ああ言へばかう言ふの中国人に対し、最初は怒りまくりだつたのが、次第に達観の域に。普通なら「もう中国はイヤダ!」となるところですが、彼女はしたたかに笑ひに変へてしまひます。かういふポジチブな姿勢は良いやね。モノカキを目指して会社は辞めたさうですが、本書を読めば自信過剰ではないことが分かるでせう。
なほ、本書の内容はもう20年くらゐ前になるので、その辺を考慮してお読みください。

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