源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
指揮のおけいこ
指揮のおけいこ (文春文庫)指揮のおけいこ (文春文庫)
(2003/01)
岩城 宏之

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指揮のおけいこ
岩城宏之【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
2003(平成15)年1月発行


「週刊金曜日」での連載以来の再会であります。
『男のためのヤセる本』で、岩城宏之さんの文章の面白さを知つた私でしたが、この『指揮のおけいこ』を通して読むのは初めてでした。
読者を生徒に見立てて全17レッスン(おけいこ)の講義(?)が展開されます。

指揮者といふ存在は過大評価と同時に過小評価されてゐると著者は言ひます。それはどういふことかといふと、まるで理解されてゐないといふことであります。で、素人にも分かるやうに指揮者の生態を解説するのであります。それは良いのですが、諧謔精神に満ち満ちてゐるので、どこまでが冗談なのか本当なのか良く分かりません。
指揮棒はなくても何とかなるとか、若い頃レコードに合せて棒振りの練習をしたとか、ステージでは2センチ高い靴を履いてゐるとか、隠したくなるやうな事も開陳してゐます。私ら門外漢には意外な話ばかりで、声を出して笑つてしまふ。同時に指揮者を目指さうとする人たちには、勇気を与へる内容ではないでせうか。

その岩城さんが逝つて早4年。もう新しい文章は読めないと思ふと、残念であります。



ここで、前回の『大予言者の秘密 易聖・高島嘉右衛門の生涯』について訂正といふか補足。
私がとりあげた角川文庫版は確かに絶版でありますが、実は昨年に光文社文庫から『「横浜」をつくった男―易聖・高島嘉右衛門の生涯』と改題された上で復刊してゐました。こちらは容易に入手できるのであります。
ま、どうでもいい情報でせうが、自分としては気になつてゐましたので、これですつきりしました。では。

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