源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
銭ゲバ
銭ゲバ 上 (幻冬舎文庫 し 20-4)/幻冬舎

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銭ゲバ 下 (幻冬舎文庫 し 20-5)/幻冬舎

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銭ゲバ<全2巻>
ジョージ秋山【著】
幻冬舎(幻冬舎文庫)刊
2007(平成19)年10月発行


銭ゲバ。
ゲバはゲバルトに由来します。
70年代の体臭がぷんぷんする作品であります。
公害が社会問題化してゐましたね。怪獣映画でも東宝で『ゴジラ対へドラ』、大映で『ガメラ対深海怪獣ジグラ』と、相次いで公害の恐ろしさを訴へました。
現在と比較して、企業の環境対策といふのは、ほとんどなされてゐない状態だつたのです。
そんな時代の作品であります。

蒲郡風太郎は、幼時に母親を病気で亡くしました。金がないために、医者から見離されたのであります。その時の悲しい体験から、とにかく銭を得るために、あらゆることをします。
そして念願かなつて大企業の社長にまで上り詰め、政界進出も果たすのであります。

風太郎の口癖は、会話の語尾に付ける「~ズラ」。
長野県の方言ださうです。口癖ぢやないか。さう言へば静岡県用宗の友人も、この「~ズラ」を駆使してゐました。
これが愛知県西三河になると、「~だら」に変化するやうです。

そんなことはどうでもいい。
全てを手にした蒲郡風太郎に、驚愕のラストが訪れます。ああ、何てことだ。
この漫画を読んでゐますと、正義とか善悪とか、さういふ概念はどこかへ吹つ飛び、人間の業といふものを思ひ知らされるのであります。

軽い気持ちで読み出すと、頭をガンと打たれることでせう。

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