源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
ローカルバスの終点へ
ローカルバスの終点へ (洋泉社新書y)ローカルバスの終点へ (洋泉社新書y)
(2010/12/04)
宮脇 俊三

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ローカルバスの終点へ
宮脇俊三【著】
洋泉社(洋泉社新書y)刊
2010(平成22)12月発行


久しく文庫版も絶版となつてゐた『ローカルバスの終点へ』ですが、このたび洋泉社新書yの1冊として復刊しました。新書で復刊とは珍しい。
著者は国鉄全線を完乗し、私鉄線もローカル線を中心に乗車を重ねてきました。海外にも進出し、相当の国へ鉄道に乗るために旅行してゐます。
裏を返せば、それ以外の交通手段に関してはあまり関心を示してきませんでした。
しかし、例へばローカル線巡りをしてゐますと、鄙びた終着駅の前にあるバス停が気になつてくるのであります。
時刻表を見ると、一日わづか数本のバスのみ。次の便は数時間後。後の行程を考へると、泣く泣く諦める、といふことが多々あります。

そんな私たち(自分も一緒にするな、の声も聞こえるが)の渇きを癒すやうに、宮脇俊三さんが日本全国のローカルバスを終点まで乗りつくしました。
あの飄々とした筆致で、見知らぬ土地や見知らぬ人々を活写するのでした。
電話予約ではぶつきらばうな対応をする旅館の女性が実際に会ふと親切だつたり、昔の話を聞かうとして、昔の食ふや食はずの話などいやだといふ牧場主がゐたり、バスは不便だから目的地まで乗せてやらうといふタクシー運転手とか。やはり地方の旅はさまざまな人たちとの出会ひが嬉しい。あまり人と交はらぬ私でも旅先ではテンションがあがります。
そんな自分の旅の記憶と被る場面が多く、またどこかへ行きたくなるのであります。

もつとも宮脇さんが旅をしたのは概ね1986-1987年頃なので、今は同じ旅は出来ません。
そこで、それぞれの旅の最後に現在のアクセス情報が加えられてゐるのですが、個人的にはコレは要らないと思ひます。宮脇氏もきつと「余計なことをしてくれるな」とつぶやいてゐるのでは。

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