源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
にんげんのおへそ
にんげんのおへそ (文春文庫)にんげんのおへそ (文春文庫)
(2001/10)
高峰 秀子

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にんげんのおへそ
高峰秀子【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
2001(平成13)年10月発行

昨年末に亡くなつた(元)女優・高峰秀子さんのエッセイ集であります。
池部良さんの時も感じましたが、これだけの人物が亡くなつたといふのに、通り一遍の報道しかされてゐないやうです。悲しい。
本書は何となく本屋で逍遥してゐたところ見かけて、購買した次第であります。

知人のお嬢さんにウェディングドレスを貸す話の「四十三年目のウェディングドレス」。貸衣装で100万円とはべらぼうな話であります。既にスタアだつた高峰秀子が、結婚当時貧乏だつたといふ。なぜ?と思つてゐたら後の「ひとこと多い」で明らかになりました。
「オッパイ賛歌」は、ある医者の誤診で危ふく乳房を片方失ふところを、石井ふく子プロデューサーのおかげで救はれた話。セカンドオピニオンは大事だな、といふ方向へは行かず、誤診をした医者に思ひを馳せるのでした。

「おへそ」は映画界の職人の良い話。「ひとこと多い」では、養母との確執が語られる。スタアなのに貧乏だつたのは、この養母にすべて吸い取られてゐたからなんですね。
「ただ今自分と出会い中」は、自らに忍び寄る老いがテエマ。しかし全く深刻さがなくユウモワで包まれた文章なので、読む方としても辛くないのが良い。
勇気をもらへる1冊と申せませう。

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