源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
真相はこれだ!
真相はこれだ!―「昭和」8大事件を撃つ (新潮文庫)/祝 康成

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真相はこれだ!―「昭和」8大事件を撃つ
祝康成【著】
新潮社(新潮文庫)刊
2004(平成16)年3月発行


真相はこれだ!と勇ましいタイトルであります。さらに昭和8大事件を撃つとのサブタイトル。
週刊誌の見出しみたいだと思つたら、実際「週刊新潮」誌上で連載されたものださうです。

「美智子皇后失声症」...本稿を読むまで、すつかり忘れてゐた事件。華やかなミッチーブームの影で、苦闘を続けてきた美智子皇后の本心が窺はれるルポであります。
「三億円事件」...初動捜査の失敗が誤認逮捕を生んだのでせう。事件そのものよりも誤認された男性のその後を追ふことで、報道と人権について改めて考へるのであります。
「丸山ワクチン不認可」...これは当時から、丸山ワクチン不認可ありきでことが進んでゐる印象でした。未だ解決を見ない事件であります。
「美空ひばり紅白落選」...生前のひばりさんは、礼賛一辺倒の扱ひではなかつたですね。何かと口を出す母親、何度も逮捕され足を引つ張る弟...ダークサイドが目立つ存在は、NHKとしても出演依頼は難しい。しかし彼らはひばり親子を甘く見てゐたといふことか。
「成田空港闘争」...羽田が充実化する中、成田の存在意義が問はれてゐます。大勢の人が、こんなはずではなかつたと思つてゐながら、誰も望まなかつた方向へ行つてしまひました。
「和田心臓移植事件」...えー、恥づかしながら、この事件は知りませんでした。これは完全な殺人事件なのですね。この事件のせいで、日本の心臓移植は40年遅れてしまつたといふ指摘も。何とかならなかつたのかね。
「なだしお衝突事件」...ははあ、やつぱりね、といふ読後感。なだしお側の乗組員が黙して語らずでは疑惑は限りなく肥大するのです。
「猪木・アリ戦の裏ルール」...単に格闘技の話題に留まらず、社会問題化してゐましたね。当時の漫画『包丁人味平』には、ラーメン勝負の審査員として「アントニオ榎木」が登場しますが、観衆から「ラーメンはねころんでくうなよーっ!」とヤジられてゐます。関係ないけど。

いかに情報化社会といへども、足で稼ぐ取材が一番だと述べる著者。読み物としての体裁を整へながらも、貪欲に証言を得る取材チームに拍手であります。
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