源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
怪盗ジバコ
怪盗ジバコ (文春文庫)怪盗ジバコ (文春文庫)
(2009/04/10)
北 杜夫

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怪盗ジバコ
北杜夫【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
2009(平成21)年4月発行


『クレージーの怪盗ジバコ』といふ映画は、30本に及ぶ東宝クレージー映画の中で、唯一原作のある作品であります。ジバコに扮した(?)植木等さんの、例のウヒャヒャといふ高笑ひ。翻弄されるハナ肇・谷啓。
すでにクレージー映画としては峠を越ゑたといはれる時期の作品で、小林信彦さんなどは酷評してゐます。
無責任=植木のイメエヂを追うとさういふことになるのでせうが、むしろ「ハナ肇とクレージーキャッツ」といふグループのアンサンブルを愉しむべきでありませう。原作小説とはかなり印象が違ひます。

北杜夫氏の『怪盗ジバコ』は、元来1967(昭和42)年に発表されたユウモワ小説なのですが、2年前に文春文庫で復刊されたのであります。
ジバコは希代の怪盗であり、本名年齢素顔全く分からず、変装の名人でもあります。盗みはするが、あこぎな仕打ちはせずに、むしろユウモワを感じさせる余裕の盗みをするのでした。
明智小五郎くんと対決し、ジェームズ・ボンドを赤子の手をひねるようにあしらふ。超人であります。

上質な娯楽小説となつてゐますが、気になるのは、復刊された現代の読者の目にはどう映るのか、といふことであります。
遠藤周作氏のいふやうに、いつの頃からかユウモワは軽んぜられてゐるやうです。お笑ひと称するものは人気があるやうですが。
何かと強い刺激に慣らされた現代人には「ユウモワ」を解することが出来るか...?

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