源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
破戒
破戒 (新潮文庫)/島崎 藤村

¥704
Amazon.co.jp

破戒
島崎藤村【著】
新潮社(新潮文庫)刊
1954(昭和29)年12月発行
1971(昭和46)年3月改版
1988(昭和63)年4月改版
2005(平成17)年7月改版


島崎藤村といへば...
その一。高校生の時分に、藤村が夢に登場しました。家の押入れの中からひよつこり現れるといふイムパクトの強い夢だつたため、それを元に短篇小説を書き、所属する同人誌に掲載したところ、案外な好評を得ました。
その二。やはり高校生時代、修学旅行で、バスガイドさんが小諸にて「島崎藤村を記念した、ふじむら記念館です」と案内しました。

重いテエマの作品ゆゑ、思はずくだらない過去を告白してしまひました。瀬川丑松の告白とは雲泥の差でありますが。

部落出身の瀬川丑松は、亡父からその出自を「隠せ」と言はれ、戒めを守つてゐました。
しかし同じく部落出身の活動家・猪子連太郎の衝撃的な死をきつかけに、丑松の心は荒波のやうに揺れるのであります...

明治の世には「新平民」差別はあからさまだつたので、かういふこともあるのだなと得心もしませう。しかし以前勤務してゐた会社で、関西方面へ転勤する社員に対して「同和問題」の講義をしてから異動させるなんてこともありましたので、今でも差別は根強く残つてゐるのでせう。
求人広告に添付する「履歴書」の内容からして、東海地区と違ふのです。

瀬川丑松が生徒たちに告げるシーンでは、そのあまりにも卑屈な態度に疑義をはさむ人もゐますが、それこそが時代背景なのだと申せませう。
まあ、一度読んでみてと申し上げて、この稿を終ります。おやすみなさい。
スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://genjigawa.blog.fc2.com/tb.php/47-b0b9fdda
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック