源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
裏声で歌へ君が代
裏声で歌へ君が代 (新潮文庫)/丸谷 才一

¥860
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裏声で歌へ君が代
丸谷才一【著】
新潮社(新潮文庫)発行
1990(平成2)年7月発行


本日は「源氏川苦心の快楽書肆」を更新する心算ではなかつたのですが、あまりにも悲しいニュウスが飛び込んで来たため、かうして書いてをります。
言ふまでもなく、丸谷才一氏の訃報であります。
いつかは必ず来る日であることは承知しながら、昨年文化勲章を授章した際のインタビューでまだまだ元気な様子を見てゐましたので、やはり唐突の印象を免れません。

小説・評論・翻訳・エッセイ...それぞれが完成度の高い作品群ですが、わたくしとしてはやはり「長篇小説作家」としての丸谷氏が、一番力量を示してゐるやうに思ひます。
『笹まくら』も好いし、『たった一人の反乱』も唸らせるが、個人的に一番好きなのはこの『裏声で歌へ君が代』であります。
丸谷氏本人は「これは非政治的人間が書いた政治小説である」と述べてゐます。国家とは何かといふ、ややもすれば大上段に構へやすい問題を、観念的にならず物語の面白さでもつて鮮やかに問ひだたしてゐます。

もう丸谷作品の新作は読めないのだな、と思ふと残念でなりません。さういへば、わたくしの風貌は丸谷氏のそれと酷似してゐる、と指摘されたことがあり、とても親近感が沸いたものであります。(ただし頭髪が豊かだった頃の話)

ああ。つらいので寝ることにします。ご無礼します。
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