源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
お嫁にいくなら
oyome.gif  お嫁にいくなら (角川文庫 緑 287-10)

お嫁にいくなら

森村桂【著】
角川書店(角川文庫)刊
1975(昭和50)年7月発行


森村桂さんが逝つてから十年。うつ状態での自殺だつたと聞いてゐます。幸せな結婚生活の筈が、一体何があつたのか。本書の底抜けに明るい筆致からは窺ひ知ることはできません。
『お嫁にいくなら』は、タイトル通り未婚女性に対する、恋愛アドヴァイスであります。30年以上も前ですので、婚活事情も現在とは天と地の相違がございます。

まづ適齢期からして違ふ。森村さんによると、24歳までにお嫁にいくのが良いらしい。25歳の人は焦燥感に苛まれ、26歳になると「売れ残り」ださうな。27歳以降は「ハイミス」扱ひです。酷いですな。
現在では30歳を越えて独身の女性は全く珍しくないですな。実はわたくし、ひつそりと結婚相談所を開いてゐますが、当方へ相談に来る女性はいはゆる「アラフォー」が中心であります。これでは少子化が進むのも無理はありませんな。

これは本人たちよりも、相手となるべき男性側に問題がありさうです。いや、それは彼ら自身の責任ではないのですがね。即ち庶民の男性は、経済的に自信を失つてゐる。しかも昔と違ひ、長く勤めてゐても昇給が期待できるわけでもないし、そもそも会社の終身雇用は崩壊し、いつ職を失ふかも分からぬ恐怖と戦つてゐるのであります。そんな状況で「君を必ず幸せにするよ」と宣言できるでせうか。

では本書は全く役に立たぬかといへば、さうでもない。自分をアピールするのはいつの時代でも必要であります。それは決して「花嫁修業」と呼ばれるものではありませぬ。、しかもアピールする対象は意中の男性よりも、その周囲にゐる人間なのです。その男性に気に入られたい一念で、周囲の人間に対する心配りを忘れる女性をしばしば見かけます。さうすると当然貴女の評判は落ちてしまふ。さういふ悪評がつくと、もう彼から振り返つてもらへないでせうよ。
要するに彼を取り巻く人間関係を良好に構築するのが早道だと。男は単純だから、「良い娘さん」と評判の人と仲良くなれれば嬉しがるのであります。
...平たく言へば、多分さういふことでせうね。

万人向けではありませんが、「焦つてゐる」自覚のある女性は一読あれ。何かと元気が出るでせう。うーん、或はひよつとすると反感を買ふかもな。
ぢや、ご無礼します。どうも。

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