源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
ハムレット
ハムレット (新潮文庫)ハムレット (新潮文庫)
(1967/09/27)
ウィリアム シェイクスピア

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ハムレット

ウィリアム・シェイクスピア【著】
福田恆存【訳】
新潮社(新潮文庫)刊
1967(昭和42)年9月発行
1991(平成3)年4月改版
2010(平成22)年10月改版


つひにハムレット登場。沙翁悲劇の中でも人気の高い一作であります。
わたくしも、好みでいへばこれが一番でして、まあ完成度からいへば例へば『リア王』などに譲るのかも知れませんが、その突拍子もない復讐劇とか、流麗な言葉遊びとか、引用したくなる名言の数数とか、ハムレットの複雑な性格行動とか、すべてが魅力的なのであります。

初めてハムレットを観たのは、デレク・ジャコビ演ずるテレビ版。本場英国はBBC制作のドラマでした。これですつかり魅入られてしまひました。かなりおつさん臭いハムレットでしたが、優柔不断かと思へば無鉄砲に事を運ぶ二面性をさらりと演じてゐました。「言葉だ、言葉、言葉」。
日本では江守徹さんのハムレットですな。江守さん自らが演出し、当時最新鋭の小田島雄志訳を採用してゐました。「このままでいいのか、いけないのか」。
その昔、福田恆存訳・演出で芥川比呂志さんが演じたハムレットが素晴らしいと聞いてをります。映画なら観るチャンスはあるでせうが、舞台は観られる時に鑑賞しないと、後悔すること間違ひなしです。もつとも、わたくしの生れる遥か前のことなので詮無いことですが。「いや、それ、あれはいかさま、いはば意味なきいたづら」。

翻訳について。
中村保男著『翻訳の技術』によりますと、坪内逍遥以来、『ハムレット』の翻訳は小田島雄志氏までで14人も手掛けてゐるさうです。
これは多い。福田恆存氏の訳が決定版ではないかと思ふのですが、それ以降も新訳は出てゐます。まあ勇気のある人が多いなと。『翻訳の技術』には、「『ハムレット』の翻訳」と題する一章が設けられてゐますので、沙翁ファンなら必読と申せませう。「さ、行け、尼寺へ」。

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