源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
消された一家
消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫)消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫)
(2009/01/28)
豊田 正義

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消された一家 北九州・連続監禁殺人事件

豊田正義【著】
新潮社(新潮文庫)刊
2009(平成21)年1月発行


この事件につきましては、残虐とか凄惨とか猟奇的とか、さういふ言葉もかすみ色褪せるやうな、むしろ無力感のやうなものに襲はれるのであります。事件当時はたぶん表立つた報道は控へられ、テレビのワイドショーなどで話題になる程度だつたやうな気がします。
ゆゑにわたくしも詳しい内実を知らず、どちらかといふと割かし軽い心持で本書を購買したのであります。それが既に数年前のこと。

ところが本書を手に取り改めて梗概を見ますと、そのあまりに凄まじい内容に読む気を失せてしまひました。それで今まで書棚の奥に眠ることになつたのですが......
どうしたはづみか、このたび意を決して読んでみませうと思ひ立ち、一気に読了しました。「一気に」読まないと、途中で投げ出してしまふからです。
なるほど、これでは茶の間に流れるニュース番組では報道しにくいだらうと思ひました。否、ほとんど読者のゐない「源氏川苦心の快楽書肆」でさへ、その詳細を書くのは憚られるのであります。そこで、新潮文庫版のカバー裏にあります紹介文をここに載せちやいます。

「七人もの人間が次々に殺されながら、一人の少女が警察に保護されるまで、その事件は闇の中に沈んでいた―。明るい人柄と巧みな弁舌で他人の家庭に入り込み、一家全員を監禁虐待によって奴隷同然にし、さらには恐怖感から家族同士を殺し合わせる。まさに鬼畜の所業を為した天才殺人鬼・松永太。人を喰らい続けた男の半生と戦慄すべき凶行の全貌を徹底取材。渾身の犯罪ノンフィクション。

信頼とか、家族愛とか、性善説とか、良心といつたものが、ここではことごとく踏み躙られてゐます。より詳しく知りたい人は、読んでみてくだされ。気分が悪くなつても、責任は負ひませんが。

北九州市の印象が悪くなるといけないので、ちよつと駄文を。ま、今までも駄文ですが。

①北九州市は、福岡県北東部の門司・小倉・八幡・戸畑・若松の各市が合併し誕生した100万都市(当時)であります。旧六大都市(東京・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸)に加へ、七大都市と称された時期もありましたが、その後札幌・福岡・広島・仙台など地方大都市が伸してきまして、相対的に存在感が薄くなりつつあります。今さらですが、北九州市といふ市名がピンと来ない人が多いのです。

②中心は小倉で、市の中心駅も小倉駅。新幹線が開通しても「北九州駅」に改称はされませんでした。これは珍しい。小倉の名が残つたのは結構ですが、お陰で北九州市の認知度が上がりません。我が英語の師・K先生も小倉出身であります。

③高校の修学旅行で信州に行きましたが、宿屋の番頭さんが、わが校の行儀良さに吃驚してゐました。「こんなに素晴らしい学校は、昭和23年の小倉高校以来だ!」

④小倉でホテルを探さうと、駅の旅行センターでおねいさんに尋ねると、「ソープ街のホテルしか空いてませんが、それでも良いですか?」とわたくしに確認したらしいのですが、小声かつ周囲が喧しくて聞き取れず「え?どこのホテル?」と聞き返してしまひました。おねいさんは顔を赤くして「ソープ街です!」と叫びました。すまん。

⑤若戸大橋は、その名の通り若松と戸畑を結ぶ橋であります。昭和37年に開通しましたが、わづか2年後に「宇宙大怪獣ドゴラ」によつて破壊されました。むろんフィクションの話。

本当に駄文でした。いささか後悔してゐます。では御機嫌よう。

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