源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
豪華特急トワイライト殺人事件
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豪華特急トワイライト殺人事件

西村京太郎【著】
新潮社(新潮文庫)刊
1995(平成7)年2月発行

「トワイライトエクスプレス」(直訳すれば、たそがれ急行)の運行が終了したのは記憶に新しいところですが、JR西はその後も「特別なトワイライトエクスプレス」と称して、イヴェント列車として走らせてゐるやうです。編成もスイートとロイヤルのみの超豪華版。お値段もかなりのものですが、これが大好評らしい。みんな好きだねえ、とわたくしは斜に構へてしまひます。
わたくしにとつて、トワイライトエクスプレスはあくまでも日本海縦貫線を走破する、関西対北海道の寝台特急列車ですので、イヴェントで走る「特別な~」は、興味の対象外と申せませう。

そんな往年のトワイライトを満喫できるのは、もはやトラベルミステリイの世界でしかありません(ま、他にも有るだらうが、ここではさういふことにして)。お馴染み西村京太郎氏による、十津川警部シリーズの『豪華特急トワイライト殺人事件』であります。
やはり日本一の豪華列車を扱ふだけあつて、西村氏もかなり力を入れて執筆してゐるやうです。何しろ、ほぼ全篇にわたつて、トワイライトの車内が舞台となつてゐるのです。因みに作品中では「トワイライト・エクスプレス」と表記されてゐますが、多分ナカグロは要らないと思ひます。

十津川さんは珍しく休暇を取り、夫人とともに北海道旅行を愉しんだのであります。帰途には、航空機ではなく「トワイライトエクスプレス」を利用し、愉しい旅を締めくくる筈でした。
ところが、その列車には、かつて婦女暴行や殺人未遂で逮捕した竹内耕三なる男が出所して乗車してゐたのです。十津川も竹内に気付き、嫌な予感を抱くのであります。
その予感は的中し、まづ殺人予告のビラが撒かれ、その通りに女性が殺されます。さらに十津川警部の妻・直子も誘拐され、車内の緊迫感はMAXに達します。竹内の仕業だと分かつてゐるのに、ヤツは尻尾を出さず、証拠を掴ませないのであります。
十津川・亀井の名コンビは、いかなる方法をもつて竹内と対決するのか......?

なほ、本作は1991年頃の執筆と思はれ、普及し出した「携帯電話」が効果的な小道具として登場します。まだ、携帯電話を所持する人が極一部だつた頃。かういふ(当時の)話題のアイテムを早速取り入れる辺りも、西村氏らしいですね。

デハデハ、今回はこの辺でご無礼します。



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