源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
鉄道の未来学
鉄道の未来学 (角川oneテーマ21)/梅原 淳

¥760
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鉄道の未来学
梅原淳【著】
角川書店(角川ONEテーマ21)刊
2011(平成23)年9月発行


鉄道の未来は明るいのか? 梅原淳さんはどうやら厳しい将来を予測してゐるやうです。
まづ、やたらと長いプロローグ「日本の鉄道の現状」では冷静に現実を概観します。こんなに長いなら、もはやプロローグではなく、独立した一章とすれば好いのに。

続いて第一章「新幹線の未来」。建設中・予定の新幹線を紹介し、LCCに対抗するための方策を提言してゐます。本書の刊行後に増税法案が通り、直後に整備新幹線の建設にゴーサインが出ました。北陸と九州長崎ルートは要らないよね。一方、札幌までは早く開通させるべきだと愚考いたします。

第二章は「大都市の鉄道の未来」。少子化の影響はすでに出てゐますが、今後一層加速するでせう。通勤ラッシュがいつまでも解消しないのはなぜか、そして今後も解決しないだらう理由を述べてゐます。読みながら俯き加減になつてきます。

第三章は「幹線の鉄道の未来」です。JR各社の再編に言及してゐます。JR西が中国地方をJR四国に譲渡すれば、お互ひにとつてメリットがあると述べるのですが、さうですかね。
むしろ苦しい三島会社を本州会社が吸収合併の方が現実味があるやうな...
即ちJR東+北海道、JR西+四国。東海と九州は我が道を行くといふことで。

第四章では「超電導リニアの未来」。JR海が独自で作ると息巻いてをります。ライバルは高速道路とJR海は見てゐますが、著者はLCC対策を打たないと、このままでは「競争力はほとんどないに等しい」と指摘します。

最後の第五章は「2011年の鉄道とその未来」。震災を経験した後の鉄道はどうあるべきかを語ります。明るい話は少ないのであります。ますます前屈みになります。
地方交通線(いはゆるローカル線)に関する未来は書かれてゐません。未来はないといふことでせうか。LRTやDMVも救世主の役目を負はせるには、ちと荷が重いでせうね。

漠然と、日本の鉄道の将来は明るいなどと浮かれてはゐられないといふことですな。まづは足元を見つめて、現状認識を共有したいところであります。

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