源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
私の家は山の向こう
私の家は山の向こう―テレサ・テン十年目の真実 (文春文庫)/文藝春秋

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私の家は山の向こう―テレサ・テン十年目の真実
有田芳生【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
2007(平成19)年3月発行


台湾の大スタアであつたテレサ・テンさんの評伝であります。
日本でも人気者でしたが、台湾における存在感はその比ではないと言はれてゐます。
中国と台湾、香港の間で「国際難民」(彼女自身の言葉)として翻弄された彼女の生涯は、まことにドラマティック。実際にドラマ化されて木村佳乃さんがテレサ役を演じました。

中国共産党の「精神汚染」キャンペーンにより、テレサ・テンの歌は大陸では取り締まりの対象になりました。理由は、あまりにも子供じみた、非論理的なものです。
曰く「扇情的」「反動的」「退廃的」「いかがはしい」「歌詞がポルノ的(!)」等々...
禁止されれば一層聞きたくなるのは人の常であります。こつそりと聴く人は多かつたとか。

楊逸さんの小説『時が滲む朝』の中で、民主化を夢見る中国の学生たちが、夜ひつそりと音量を下げてテレサ・テンの歌に聞き惚れる場面がありますが、かかる背景があつたからこその描写でした。

さういふテレサですから、タイのチェンマイで亡くなつた時も、いろいろな憶測が流れたものであります。中でもひどいのが軍のスパイであるといふ説。日本のマスコミも無責任に書きたてました。
著者の有田芳生氏は、情報源とされる男性に会ひ、事実はどうなのかを確かめるのですが...

テレサ・テンさんが健在なら、もうすぐ60歳といふことになります。きつと、若い時分にはなかつた魅力をファンに振りまいてくれたのでは...と詮無いことを考へながら、彼女のCDを聴いてゐるのであります。
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