源氏川苦心の快楽書肆
古い本を探しては読みふけつてゐます。よければお付き合ひくださいな。
はだしのゲン
はだしのゲン 第1巻 青麦ゲン登場の巻はだしのゲン 第1巻 青麦ゲン登場の巻
(1984/01)
中沢 啓治

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はだしのゲン 第1巻 青麦ゲン登場の巻
中沢啓治【著】
汐文社刊
1975(昭和50)年5月発行


週刊少年ジャンプで連載されてゐた頃は、プレイボールや包丁人味平などを愛読する一方、はだしのゲンはあまり読んでゐませんでした。
しかしその後、単行本が学級文庫に収められたのを機に、本格的に読んでみて衝撃を受けたのであります。恐らく小学四年生か五年生の時分。あまりになまなましい被爆の描写に息を飲んだのです。
中沢啓治さんは、あへてありのままを描くことで、「ピカドン」の恐怖を伝へやうとしたのでした。その効果は十分すぎるほどです。

ゲンの父は戦争反対を唱へる信念の男。しかしそのお陰で家族までが「非国民」呼ばはりされ、ゲンの一家は周囲から迫害されるのであります。何だか、昔の話とは思へないね。今でもありさうな話。
そして8月6日を迎へ、広島に原爆が投下されます。ゲンの一家も被爆し、ゲンの父、姉、弟は家の下敷きになり命を落とすのであります。このシーンは何度見ても切なくなります。

わたくしのやうな、戦後何十年も経つて生れた世代にも「戦争はオソガイものだ」といふメッセイジは痛い程伝はります。中沢啓治さんが亡くなり、語り部がまた一人去つてしまひました。
今後は、戦争を体験してゐない世代が伝へていかねばならぬ時代を迎へるのでせう。
追悼の意を込めて取り上げてみました。

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